帰宅し、玄関を開け、靴を脱ぎ、暗い廊下を渡る。クスクスと、笑い声が聞こえる。 その声を辿り、リビングの扉を開け、中に入ると… パン! 「「「マスター!誕生日おめでとうございます!」」」 三人の、愛しの人形が出迎えてくれた。 「マスター💛お誕生日おめでとう💛ぎゅぅ~…」 「あっ!ウェンディゴちゃんずるいです!私もします!ぎゅー💚」 「僕ともしよ?💙ほら、ぎゅっ」 ウェンディゴ、ミドラーシュ、アプカローネ…三人に抱き着かれ、そこから生じる幸せを謳歌する。ああ、こんな愛おしい人形たちに誕生日を祝われるなんて、自分は幸せ者だ。とかなんとか考えていると。 「…ねえマスター…屈んで?」 ウェンディゴに言われた通りに屈むと、彼女の顔と目が合う。そのまま近づいてきて。 「ちゅ…💛」 唇に柔らかく甘い感触が広がる。何度も接吻を浴びせられている内に堪らなくなり、小さな口を舌でこじ開ける。 「んぁ💛ちゅぅ~💛れおれおれお~💛」 口内に侵入した舌は熱烈な歓迎を受けて、濃密な舌フェラで快楽を流し込まれる。 「ウェンディゴちゃん!さっきから抜け駆けばっかりしないでください!」 「僕たちともしよ?マスター💙」 「じゅぅる~~💛ぱっ💛あ…」 名残り惜しそうなウェンディゴを見て、少し可哀そうな気持ちにもなったが、放置されている二人の相手もしなくてはならない。頬をくっつけ、こちらを見ながら誘うように長い舌を出し、絡ませ合うミドラーシュとアプカローネ。二人の期待に応えるよう、ネチャネチャといやらしい音を出す二枚の軟肉を口にする。 「んぇ~💚💙んあ💚💙れおれお~~~💚💙」 二人の舌が口の中のありとあらゆる場所を舐め味わう。唇、頬の裏、歯、歯茎、舌、口蓋、口底。その全てが二人の長舌に蹂躙され、愛撫された。沢山の甘い涎を流し込まれ、飲み込まされ、そして代わりに全ての涎を吸われる。余りにもな気持ち良さに顔を離そうとしてしまうが、それは二人の腕に阻まれる。 「あめ…💚にふぇないふぇ…💚」 「もっふぉ…💙こうふぃよ…💙」 じゅるじゅる💜れろれろ💜 止まらないキスレイプに腰が砕けそうになっていると、後ろから 「皆さん、そろそろ食事にしませんか?」 ウェンディゴがこちらに声を掛けてきた。それに反応して拘束が緩み、どうにか脱出する。 「「むぅ~」」 二人が不満そうにむくれているが、無視して椅子に座り、二人にもそうするよう伝えると、渋々従って席に座り、夕食の時間が始まる。 「「「いただきます」」」 ───────────────────────────────────────────── 大量の好物に、大きなケーキ。どれも彼女たちの手料理。全てを食し、満足した所で彼女たちに感謝を伝える。 「そんな…別に感謝なんて必要ありませんよ、マスター。私たちは貴方の為だけに存在するんですから…💚」 謙遜する彼女たちに、こんな誕生日会なんて経験した事ない、最高のプレゼントをありがとうと伝えると。 「マスター?プレゼントはまだ渡してないよ?」 「これから渡そうと思ってたんです。少し待っててください」 そういって三人は物置から大きな箱を取り出す。飾り気のないその箱は、人一人がそのまま入れそうな大きさで、その存在感に圧倒される。 「これが私たちからマスターに送る、誕生日プレゼントです💚」 「絶対に満足すると思うよ💙」 「だってマスターがずっと欲しがってた物を用意しましたから💛」 そう言って、箱の蓋を開ける。中から出てきたのは一つの等身大人形だった。くるくると纏められたオレンジ色の髪、目を引く豊満な胸、そして何よりもその顔。その人形は正しく── 「はい💚御想像通り、レラちゃんの影人形です💚」 「マスター言ってたよね💙レラがシャドールになってくれないかなって💙」 「だから私たち決めたんです💛レラお姉ちゃんをシャドールにしてプレゼントしようって💛」 呆気に取られていると、ミドラーシュが杖を取り出し、握らせてくる。 「影人形なので…当然マスターの意志で動きます💚ほら…力を込めて念じてください💚」 言われるままに杖に念じると、杖先の宝石から影糸が飛び出し、レラの影人形の手足に取り付く。すると影人形の目が開き、立ち上がる。 「ア…アー…亜~…あー…ごほん。始めまして、マスター。私はレラの影人形、そうですねぇ…エルシャドール・アウレラ、とでも名乗りましょうか🧡」 アウラ…ギリシア神話の風の神、エルシャドールを冠する彼女には相応しい名前だろう。しかしなぜ彼女がシャドールとなっているのだろうか、DT世界では彼女はそもそもシャドールになるような事など無かったはずだ。 「それはですね、レラちゃんの魂の影写しだからです💚」 「シャドールには三つのなり方があるって知ってるよね?一つはアプカローネさん見たいに真空管に、もう一つは私みたいに直接取り込まれて💛」 「最後の一つ、影写しのシャドール化を疑似的に再現して生まれたカードを元に作り上げたのがこの子…アウレラ💙 」 「オリジナルの写し身でしかない私は空っぽですが…その分マスターから与えられた全てを入れられます🧡」 アウレラはそういうと服を脱ぎ棄て全裸になる。その生体胴はまるでギリシャ彫刻のように美しく、整っていた。 「さあマスター🧡何もない私に価値を与えてくださいね🧡」